2013年12月5日木曜日

郡山教会からの報告

郡山教会信徒 鍵谷さんからの報告です。
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11月27日(水)仮設のいつもの仮設内編み物教室へ出かけました。
ちょうど午後1時からこの日は「富岡高校サッカー部全国出場おめでとう!」の壮行会が行われている最中でした。選手たちを囲んで写真撮影で締め括られ40名くらいの富岡の人達とで「おだがいさまセンター」は満員。拍手、笑顔、掛け声でいっぱいでした。
程なく、この行事がすんで編み物教室が始まるかと思いきや、この場所で地元の踊りの練習が始まるということで、編み物の先生も踊りのメンバーなのできょうしつは先送りとなりました。

11月30日(土)、敷地全体を会場として富岡の昔からの市「えびすこ市」が開催されているということでした。地域のあらゆる産物や、市民の手作りの品が販売される古い行事とのことです。これを昨年から仮設で再現し始めたと伺いました。仮設周辺の土地を借りてつくられた農産物、女性たちの手芸品、地元周辺からの販売者も品物を持ち寄るそうで「早く来ないとなんでも売り切れちゃうよ」と誘っていただきました。その時女性たちの踊りが行われるとのことでした。

また、女性たちの手芸品はもはや手慰みではなく、パンフレットを作って販売していることを知りました。編み物グループもその仲間です。






そして、教会からは無原罪聖母宣教女会(M.I.C)の賛助会員「アスミック」のボランティアグループが11月16日「おだがいさまセンター」を訪れました。13名のメンバーで歌詞プリントは持参で、誰でも知っている秋の唱歌を仮設の20名ほどの方々と歌いました。
この日は仮設プログラム「檜枝岐歌舞伎 鑑賞ツアー」と重なり、いつもより参加者が少ないと事務係の方。昨年の今頃に同じように訪れた「アスミック」を皆さん覚えていてくださり、歌の後のおしゃべりも、自然で楽しい時間になりました。10時半から12時ごろまでの短い間ですが、一緒に写真を撮ったり、ちょうどお誕生日の方を祝ったりと前回訪問より充実していたと思います。
訪問準備としては、事務係との打ち合わせ、訪問ポスター持参、ちゃがしさしいれをじぜんに済ませ、当日はキーボードと歌詞プリントとメンバーの笑顔持参でした。
皆さんとのおしゃべりは、隣り合わせた方々がだいぶ打ち解けてくださり、仮設暮らしの年月の中で自分たちの変わっていく気持ちを、喉を詰まらせながら「初めのころは、惨めな気持ちが先に立ち、もらえるものはなんでも欲しい、欲しいだった。落ち着いてくると欲しいのはそんなものでないと気づいてきた。自分が、戻ってきた。」とお話しくださいました。

私が毎週訪ねて感じたことは、いろいろな場所でのいろいろな人たちの立ち位置が自然と決まってきていること、世話役、リーダー役、等の自分の場が自他ともに認められてきている点でしょうか。先の方のおはなしのように、それぞれが、ご自分のアイデンティティーをおもいだされて・・・。

広い仮設のほかのところはまだまだ見えませんが、センター内での顔見知りが増えつつあるのはうれしく、こちらの居心地もだんだん落ち着いてきつつあります。

自分たちが忘れられたくない、という気持ちから先月「かたりべ」のグループも誕生したそうです。テレビで紹介され、その時うつった方と偶然お話しすることが出来ました。数人の語り部の自分の番の時は、私に連絡をくださるそうです。60代くらいの女性です。
「仮設の中だけでなく、郡山のいろいろな人たちと知り合いになりたいの」と広がりを求めています。
交流と広がりを望むこの方々は、今、元気でたくましい、強い人たちですね。


嬉しい気持ちで帰宅しました。

2013年11月27日
鍵谷和子さん筆

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