2013年12月16日月曜日

第9回福島ブロック会議

9回福島ブロックミーティング

日時:20131216日午後1時から4
会場:カトリック野田町教会
(記録:CTVC辻明美)

出席者:野田町教会(Fr.トマス、高橋・阿部、高木、小室、富山、牧山)、郡山教会(Fr.板垣、鍵谷、佐藤)、福島デスク(柳沼、鈴木)、松木町教会(鈴木夫妻、Sr.熱海)、いわき教会(佐藤、鈴木、佐々木)、さいたま教区サポートセンター(薄葉)、原町教会(Sr.畠中、山内)、カリタスジャパン(鈴木)、仙台教区(平賀司教、小松神父、Sr.長谷川、小野、CTVC(幸田司教、漆原、辻)、オールジャパン(濱口)

平賀司教による祈りの後、参加者全員の自己紹介を行った。

1.      ホスト教会による活動紹介
ホスト教会である野田町教会より活動の経緯と内容について報告があった。
 野田町教会では司牧協議会が中心となり、震災以降、福島市災害対策本部と協働し、福島市内にある避難所での炊き出し活動などを行った。
 20134月からは、野田町教会復興支援有志(仮称、13名)を結成し、松木町教会の愛の支援グループによる宮代仮設住宅での支援活動に参加、協働することとなった。この時期からの活動参加に戸惑いもあったが、仙台サポートセンターや福島デスクの活動を知り、今からでも決して遅くはないと感じ、活動への参加を決意した。
★教会委員長高橋さんより活動に参加しての感想
 2013426日に初めて松木町教会が活動をしている宮代仮設住宅での「ふれあい茶の湯」に参加した。仮設住宅での活動の雰囲気や、入居者の方が準備や片付けをされるなど、支援する側と支援される側が一体となって活動をしていることに感動した。ボランティアも入居者も同じものを食べ、時間を共有することが大切だと教えられた。
 松木町教会は、宮代仮設住宅の入居者が全員退所されるまで活動を続けると言われている。  私たちも今後も松木町教会の活動に参加し、一緒に活動を行っていきたい。
★阿部さんのお話
 入居者が全員元気に出られるまで、一緒に活動を続けていきたい。
 南相馬の原町教会の高野さんから声をかけてもらい、個人的に仮設住宅への野菜配りに定期的に参加した。初めて南相馬の現状に触れたとき、全国から集まってくる物資などを原町教会の皆さんや原町ベースのスタッフの少人数で整理しお配りしているということを知り、ショックを受けて、私にできることは何かと考え、個人的に南相馬の活動に参加するようになった。
★小室さんのお話。
 東京・吉祥寺に所属していたが、出身が野田町だったので、震災以降野田町教会に移った。
 吉祥寺教会は最初に野菜販売を開始し、現在も継続しているが、ほんの一部の信徒ではあるが、福島の野菜を販売することに難色を示している人がいる。しかし、主任神父である宮崎神父は自分が主任神父である限りは続けると言ってくださっている。

 他にも、偶然つながった東京の方からコーヒーの支援をいただき、そのコーヒーを使用して、仮設住宅でお茶のみの活動を続けているなど、様々な活動がある旨報告があった。

「質疑応答」
 
Ø  支援グループのメンバーは何名か。
⇒現在把握しているのは13名。活動の案内を掲示はしているが、できる人ができる時に活動に参加する形にしている。
Ø  活動資金はどうなっているか。
⇒教会からの資金は一切なし。個人に呼びかけ、寄付で行っている。
Ø  他の教会はどうか。
⇒松木町教会:教会からの支援はなし。宮代仮設住宅での活動はCTVCと協働して活動を行っているので、活動費はCTVCから支援を受けているが、愛の支援グループ宛てに全国から支援金をいただくこともあるので、活動の一部に使わせてもらっている。
⇒原町教会:全国からの寄付やマグネットを作成し販売。その販売利益を活動費に充てている。
Ø  松木町教会のふれあい茶の湯には何名ほどの参加があるか。(チーム平堂根)
⇒通常のふれあい茶の湯には2030名が参加している。
        
       ★これらの意見を受けて、小松神父より、仙台教区から各小教区に向けて、年間10万円の活動資金の支援を行っている旨報告があり、来年度も継続する予定なので申請をしてほしいとの呼びかけがあった。
       ⇒領収書や細かい会計報告が必要なく、ちょっとしたものを購入するのに使える資金が必要。仙台教区からの10万円は大変ありがたい。(原町教会)
       ⇒今年春に申請したが、まだ連絡がない。(松木町教会):仙台教区事務局にて確認し、返答することとなった。

2.      ワークショップ「男の出番です!」
今回から、新たな試みとして、出席者全員参加によるワークショップを行った。参加者全員が4つのグループに分かれてディスカッションを行った。
仮設住宅への支援活動も女性が主体で行っているため、どうしても女性向きのプログラムになり、男性が参加しにくい。イベントに男性の参加が少ない現状を受け、少しでも多くの方にイベントに参加し、一人で部屋に閉じこもることがないよう、今後男性にもイベントに参加してもらうためには企画も男性にして頂くようになればいいのではないか。といった企画にも参加にも男性を呼び込むためにはどうしたらよいかと、というテーマでグループで討議し、それぞれに発表を行った。
まず最初に、福島デスクのスタッフであり、浪江出身で現在も本宮の仮設住宅で生活している鈴木さんより現状の報告があった。
30代から50代の男性は働き始めているので、現在イベントはもう必要ないと考えている。「仕事を探す手伝いが欲しい」
60代以上の男性は、「何か」はしたいが、それは農業なのか趣味なのかが本人もわからない。ただ、鈴木さんの仮設住宅では、仮設住宅敷地内の空き地を利用し畑を作って、個人がそれぞれに借りて農業を行っている。「生きる目標」(趣味でも農業でも)を見つける手伝いが必要。
20代の男性は仕事に出たがらない人が多い。自分のことを考えてみると、「車が買いたい」など、目標に向かって仕事をしていたが、現在、原発の補償金があり、働かなくてもお金がもらえるので買いたいものは買える状態。そのため目標を失い働く意欲を失っている。生きる目標や楽しみが今、男性にとって必要である。
それぞれの世代が次の一歩を歩き出すために背中を押してもらえる何かの手伝いをしてもらえると嬉しい。

<各グループの発表>

1.
仮設におられる男性の問題:高齢者の方が出てこない。引きこもり。パチンコ通い。お酒を飲む。ストレスからDV。     
【対策】
〇外の世界につなぐ:花見。芋煮会。デイサービス。温泉。祭り。食事会などに誘う。
〇話し相手:酒飲み場。手足マッサージ。子ども。男同士の会話。
〇趣味:将棋。オセロ。つり。パークゴルフ。
〇生産的な仕事:畑(綿花)。木工。針金細工。花壇。

【課題】教会側:話を聞いて相手になれる男性が教会の中にいない。教会には女性が多い。仮設側:富岡の人たちは遠慮している。経済格差。仮設の方はお金はあっても生きがいがない。補償金が降りても使えば消える、生きる目的を見出していく。








 2.具体的な仕事。男性は男性同士。交流を重ねることで仲良くなる。内の人でつながりを持てる人を見つける。呼びかけして誘う。死に向き合った方々に対し住民同士が仲良くなる。決まった時間に決まった場所に集まる。つながった人と一歩踏み込んだ関わりを持つ。イベントに来られた方を大事にしてつながる。男性たちはカラオケサークルを作って夜に集まっているようだ。

れるニーズに誠実に応えていく。

3.人に寄り添っていくことが大事。しかし、条件の違う各仮設をまとめることはない。応えら
【仮設の様子】農家が多い。いやいやで引き出すのは如何なものか。外の話を家の中で聞いている。市民と交流したい。サロンでの話を家でお父さんにも話してはいる。








4.【仮設の方々の問題】出てこない人のケアはむずかしい。消極的。引きこもりがち。            中に入り込めない。今後に不安を持っている。
             ※仮設入居者の事情が異なる:原発からの避難。津波のための避難。
  【解決の対策】一緒に食事をする。同じ趣味を持つ。生きがいを見つける手伝いをす         る。活動を一緒にする。ふれあいバザーをする。フランドゴルフをす         る。カラオケをする。背中を押す。 

l  男性のための語り場が必要であり、そのために気軽に立ち寄れるスペースやお酒を飲む機会があるとよいだろう。
l  生産性のある作業を仮設支援のプログラムに取り入れていくとよいだろう。
l  男性の参加者を増やすために、カラオケや囲碁・将棋、飲み会などの意見は出たが、現状ではそこまで手が回らない状態。また、年代、地域、避難の状況によってさまざまであり、それを一括りにして「男性の出番」を考えることはできない。私たちは「人に寄り添う」ということを根幹に活動しているのだから、男女関係なく、それぞれのニーズに誠実に応えていくことが大切なのではないかと考えた。
l  支援が十分に行き届いている仮設住宅では、仮設を受け入れている地域の人々との交流を求めている。
l  変化に驚かず、変わりゆくニーズに敏感に対応していくことが大切。

など、活発な意見が発表された。また、終了時にこのワークショップの感想を求めたところ、小グループで話し合うことはいろいろな人の意見が聞けて大変よいとの感想があり、今後もこの形式で会議を行うことを全員一致で決定した。

3.      お知らせ
・仙台教区サポートセンター3周年記念誌について
 当初、福島だけで記念誌を作成する予定であったが、仙台教区全体でまとめた記念誌を作成することになったため、当初の予定は変更することになった旨、柳沼および小松神父より謝罪と報告があった。
4.      その他
     今回の会議で全活動地が一巡した。今までは3か月に1回ブロック会議を実施していたが、今後の会議の回数と会場について検討した。
・会議が多く、参加するにも大変なので、間隔をあけてほしい。(原町教会)
・会場について、移動にかかる時間や交通費など負担が大きいので、中間地点で集まれる場所がいいのではないか。
⇒今後、比較的中心に位置する福島と郡山で開催することにしたい。回数については特に決定していないが、開催頻度を少なくし、次回は5月に行うこととなった。
⇒会議への交通費については、仙台教区サポートセンターが支援できるかどうか仙台教区で協議することとなった。
     会議でのお茶菓子などは会場となる教会の負担になるので、各自持参にしてはどうか。
⇒お菓子については廃止。お茶は福島デスクで準備することとなった。
     会議の時間もそれぞれの場所に帰ることを考えると4時終了は長いのではないか。
⇒これまでは、ホスト教会の報告があったので長い時間が必要だったが、今後はワークショップのみとなるので1時開始~3時終了を目指すこととなった。

次回第10回ブロック会議:2014519日(月)午後1時~午後3

会場:カトリック野田町教会

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